history 堀田萬蔵商店の歩み

はじまりは堀田萬蔵商店

堀田グループの歩みは、昭和2年、堀田萬蔵が設立した堀田萬蔵商店から始まります。当時、主に魚を食してきた日本人の食生活にも次第に肉食の文化が入ってくるようになり、畜産副産物の加工の需要が増加。それまで家内工業的に行っていた牛皮・豚皮加工が徐々に発展し、全国の業者と取引を行うなど規模が大きくなっていきました。特に、戦後は食生活の欧米化が進み、国も牛や豚の生産を奨励した背景もあって、副産物加工の必要性が一気に高まります。そして昭和46年、株式会社への改組を機に、時流をとらえ信頼に応えながら事業を拡大していきました。

その第一歩となったのが、愛知化製事業協業組合の設立です。畜産業の先進地である欧米を視察し、積極的に新たな技術を取り入れるなどして、肥料や飼料を製造するレンダリング事業を確立。また、肉粉を製造するセントラルプロテイン、ペットフードを扱う高畑食品などグループ企業を次々に設立し、事業の専門化・高度化を進めてきました。多様な副産物をあますことなく活用するために、社会のニーズに応えて事業を展開してきた結果、現在は海外にも販路を開拓し、日本各地にグループネットワークを広げています。

こうした事業の発展とともに継続してきたのが、地域の環境衛生に配慮した取り組みです。事業活動により発生する排水や悪臭は、地域社会に根ざす企業として大きな問題であり、まだ社会に環境規制も環境技術もない時代から、試行錯誤しながらも解決に取り組んできました。平成22年には愛知化製事業協業組合がISO14001を取得。従業員の環境への意識を高め、環境マネジメントのサイクルを回すことで、地域と事業の持続可能な発展に努めています。

食肉の需要がある限り、その後の副産物の加工も、社会にとって必要不可欠な仕事です。副産物はコラーゲンや飼料など身近なものにリサイクルされ、安全性の高い国産の製品を守るためにも、堀田萬蔵商店の役割は年々大きくなっています。また、副産物には未解明の部分が多く、研究によっては大きな発展の可能性も秘めています。堀田グループでは大切な生命と真摯に向き合いながら、副産物の未来を見つめ、今後は「都市型地域循環型社会」の実現を目指して、その歩みを進めていきます。